こんにちわ。KaibaSAKAMOTOです。
「隣国なんだけど、どんな社会なんだろう」と気になっている方も少なくありません。
ここでは、なぜ、今、中国が「伸びいく社会」なのか、その側面を見ていきます。
ワタシは、海外で働いて暮らしてみて、「中国の強さ」を目の当たりにした一人として、「日本が知るべき中国の強靭さ」を伝えていきます。
「中国の強さを知る」ということが、延いては、ワタシ達日本の「前向きな将来」にも影響してくると信じて止まないからです。
*本記事は、2020年3月14日に放送されていた「池上彰のニュース解説」の中の「中国のいま」を参考にしたものです。
常務委員162人全員の賛成って!!
「ぜ、ぜ、全員の賛成だなんて、凄い統制力!一人も反対する人がいないなんて!」
先日の2020年6月30日、トップニュースにもなった、香港の「一国二制度」をめぐる中国の「国家安全維持法」の可決。
香港の「国家安全維持法」が中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会で6月30日、委員162人全員の賛成で可決され、習近平国家主席が署名して公布された。これを受けて、香港で30日午後11時に施行された。
JBpressより
これは、「中国の強さ」を示す事象でもありました。
ここにも、絶対に逆らえない仕組みが垣間見えてきます。
中国の強さ = 中国共産党の強さ
一党独裁
日本で言うと、「自由民主党」(以下「自民党」)に該当するというと分かりやすいですが、
圧倒的に違うことが、
「事実上の一党独裁」である
と言うことです。
中国で絶大な権力を持ち、14億人を徹底管理しているのが、中国共産党なのです。
いくら日本で、自民党が強いからと言っても、「国民を徹底管理する」なんて考えられません。
一方の中国共産党は、
「政府の言うことを聞かなければならない社会」を作り上げています。
政府の上の共産党
でも、なぜたった一つの政党がそんなことまでできるの?
中国では共産党以外に8つの政党があります。
ただ、8つの政党とも、中国共産党の指導に従うのです。
他に政党があっても中国共産党に従っているわけです。
「政府の上に共産党がある」と言われます。
中国の共産党=民主主義国家の憲法
民主主義国家においては、「憲法」は権力者が守るものです。
憲法のもとに定められた「法律」は国民が守るものです。
「憲法」は権力の乱用を押さえるために存在するもので、日本や民主主義国家では、一番上に憲法があり、権力者含めて、全ての人たちが「憲法」に従うとされています。
ところが、
中国の場合は、共産党の指導自体が、「憲法」で保障されているのです。
共産党の指導は「絶対」なので、
「国会・裁判所・警察・役所 すべてが共産党の指導に従う」のです。
共産党党員数 約9000万人
上述したように、「絶対的な力」を持つ共産党。
その党員は?、と言うと、な、な、なんと、約9000万人。
ちなみに、日本の最大政党「自民党」の党員数は、日本経済新聞によると、
自民党の山口泰明組織運動本部長は2日の党役員会で、2019年末時点の党員数が108万6298人だったと報告した。
2020年3月2日付日本経済新聞より
ですから、規模が違います。
「党員」と言うと、「政治家」というイメージがありますが
共産党員の大半は、企業に勤めている「普通の会社員」です。
中国共産党ってどんなものなのか
前述のとおり、中国共産党員は、2018年の時点で、約9000万人いると言われています。
その中から、中央委員204人が選ばれます。
さらに、その中から、政治局委員と呼ばれる人が20人選ばれます。
さらに、さらに、その中から政治局常務委員が7人選ばれます。
この人たちが毎週集まって、中国の色んなことを決めます。
その中の、たった一人が「総書記」。
今で言うと「習近平氏」なのです。
14億人のピラミッドのトップが、「習近平氏」ということになります。
中国共産党員になるということ
お墨付きのエリート
党員になれれば、中国では「エリート」です。
そして、活躍が認められれば、上に引っ張り上げられるシステムです。
上に行けば行くほど「超 実力者」になるわけです。
となれば、それはもう、党の意向に従うのみです。
冒頭の「162人全員賛成の仕組み」でもあります。
党員にはどんな人がなれるのか
この中国共産党に入るためには、
- 子供の頃から成績が良い とか
- 周りの評判が良い とか
っていう人が、共産党から、「入りなさいよ」と言われるのです。
共産党員に入るための勉強はありません。
党員の方に、実際どうやって共産党に入ったかというのを聞いてみると、
大学生のころ先生から推薦してもらいました。
ある程度成績などが優秀な人は紹介してもらえます。
大学に入ってすぐに申し込みました。
それでも、4年生になってやっと党員になれました。
ただし、共産党員になったら、なったで、大変です。
何かあったときには、進んで手を挙げるのが共産党員の決まりです。
大学時代、積極的にきつい仕事を選んで、楽な仕事は党員じゃない同級生に譲りました。
みんなのお手本になるよう教えられるのです。
党員のメリット
では、党員のメリットはどんなものがあるのでしょうか。
例えば、
公務員なら評価するための基準があって、共産党員であることが出世に有利になります。
弁護士なら、刑事事件の容疑者に弁護を行うときに、「悪人の肩を持つのか」と周りから言われることもありません。
共産党員だから信用されるのです。
共産党員の地位は、一般人の地位より明らかに高いのです。
入ったら入ったで大変そうですが、優秀な人ばかりなのです。
完全な実力主義と言われています。
断るとどうなるのか
ちなみに、上から「共産党員に入らないか」と言われて、
「嫌です」と断ると
一生うだつが上がらないと言われています。
「共産党に好意を持っていない」と目をつけられてしまうのです。
一党独裁であるということ
共産党が、絶大な力があるため、そのトップに立てばやりたいことができます。
しかし現在は、「習近平主席に権力が集中しすぎている」と言われています。
習近平氏が色々と細々としたことを決めるのです。
そうすると「トップの言うことだけを聞いていればいい」いうことになり、
徐々に、みんなが、「指示待ち」になって、個々では、物事を判断しなくなります。
穿った言い方をすれば、意図するしないに関わらず、「魂を抜かれた “あやつり人形”」と化すことになります。
世界では、「新型コロナウイルス」も、この指示待ちによって、感染が拡大したと言われています。
中国の強さ
SNSの制限
【世界】5分で知る「中国のいま」でも説明したとおり、
日本では当たり前のように使っているLINE、インスタグラム、Google、Twitter、 Facebook、YouTubeも、政府の規制で中国では使えません。
政府に都合の悪いことは、すべてに亘って封じ込められます。
トップが「右を向け」と言われれば、右を向く国家となります。
これは、トップが判断を見誤れば、危うい方向に向かってしまう恐れがあります。
自由に|即座に発展が可能
共産党に言われれば、「たとえ火の中 水の中」状態になりますので、
それはそれは、発展が早くなります。
「これを作りなさい」と言われれば、反対することはできず作らざるを得ません。
「ここに新幹線を敷くので、どきなさい」と言われれば、明日と言わず、即刻、退かなくてはなりません。
リニアモーターカーを走らす敷地の地主に対して、
一人一人に、説明会を設けて、
収用交渉して、
収用価格の折り合いを、長ければ数十年かけて、
最後の最後に、足元を見られての価格の引上げ交渉に引き摺り出されて
なんていう行程を数十年単位で行う日本とは、スピードが違います。
日本の強さ
「勤勉」「真面目」「和を重んじる」文化は、今のところ、世界からは信頼を勝ち得ています。
ただ、それでは、どんどん、主幹産業までも、中国を含む新興国に侵食されるでしょう。
すでに、携帯|スマホ、造船、IT産業を見れば、一目瞭然ですが、
これからは、自動車、ロボット、農業、航空、宇宙産業までもが、脅かされていきます。
ワタシ達日本は、政治家のみならず、一人一人が、上述の「中国の強さの源泉」を把握して、意識して、行動を変革させていく必要があります。
なぜなら、
「高齢者がいるのでネット申請ができない」と言ってしまうのは、実は、
間違いなく2020-2100年の中核産業から後れを取ることになり、それは、
因果が巡り巡って、
延いては、世界における、
日本の今の車産業の優位性も、
ユニクロの優位性も失うことになり、
最終的には、ワタシ達自らの「食い扶持(くいぶち=メシのタネ)」まで失うことになりかねないからです。
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