定年を迎えるまでにやっておきたこと10選

10代の自分への手紙

ポジティブな気持ちを養う

抽象的な前提になるが、一番はやはり、前向きな気持ちでいられるようにしておくことだろう。

どんな状況に置かれても、きっと、自分の目で見る癖を身につけておけば、ポジティブになれる。「どうせ自分なんて...」と思うのは、他人の目や、過去の自分の目を勝手に自分で作り上げて思っているだけだったりする。

ならば、自分の目で見ていけば、「そんな自分だから...できる」という気持ちになる。

メッセージを発信できるようになる

どんなことでも、「建設的な発信をする習慣」を身に着ける。

SNSでもブログでもなんでも構わない。読んでいる人がいようがいまいが、不特定多数に発信することを、定年までにはやっておく。

やったことが、今まではなかった人も、やり始めることで、将来、いつか、「これは、こういうことか」と分かるときがきっと来る。

どんな人でも、仮に自分は失敗したことがあるという人でも、生きてきて今があるということは、なにかを成し遂げてきたか、そこまで行かずとも、なにかを経験してきた証だ。

転職して収入が1/3、1/4になってしまったとしても、「そのことを経験した」という立派な実績がある。

「もう、あのような局面では、◯◯しないようにしよう」という教訓も、失敗をしていない人からすれば、立派な「学び」になる。「あんなに失敗したから、頑張れる自分がいる。あの失敗がなければ自分は今頃...」と思うのであれば、それはもうすでに立派な「教材」だ。

失敗から得たものは、必ずある。

失敗に限らず、成功体験も然り。どちらの情報であれ、それをいま直ぐにでも欲しがっている人は数多存在する。

そんな大それたものでなくとも、「きょうは、おそくおきた。ふくきて、しょくぱんかじって、とびだした」というメッセージでも、人と人とのタイミングが合えば、切羽詰まった人を「クスっ」と笑わせる瞬間がある。

既定路線を飛び越えた新しいチャレンジをする

これは、どうしても、定年までにはやっておきたい。なぜか。

見えないものが見えてくるからだ。ずっと同じ線路の上を走っていたならば、線路から離れた場所にひっそり咲くたんぽぽの花も見えない。崖の上からの壮大な景色も見えない。線路から脱線してみて、清々しい草原が広がっていることに気付く。

屋根のある電車に乗り続けていたら、外の天気にさえ無頓着になる。

「定年後は、そのまま既定路線の延長で行けばいい」と考えている人がいるのなら、それこそが周りが見えていない証左だ。

穿った言い方をすれば、定年時1億円以上を貯めた人でないなら、厳しい時代になっている。

例えば海外勤務に、45歳を越えてからチャレンジするでも良い。45歳まで国内にいたからこその自分にしか見えない景色がある。

海外の人と友達になる

少なからず一人や二人はいる人も多いが、ちゃんと、お互いの性格知って、日本に来た折には案内してあげたり、逆に海外に行くときには立ち寄ったりするくらいの友達を作る。

方法はどんなものでも良い。オンライン英会話でも良いし、なにかのコミュニティでも良い。

向上心の糧となってくれるばかりでなく、日本以外にも関心を持つことに繋がる。

日本が、日本国内で、日本人が理解しているような感じでないことにも気付く。

定年を迎える頃に「記憶力が落ちた」と自分に言わせない何か

脳の鍛え方も人それぞれだ。自分に合ったやり方で鍛えておく。

脳科学的に、海馬以外の脳細胞は、再製されないことが分かっている。頭に衝撃が加わるとその度に脳細胞は死滅しているとも言われている。

イングランド・サッカー協会が11歳以下の練習中のヘディングを禁止したことは記憶に新しい。

脳細胞数は膨大であり、通常減っていっても、そうそうは、影響が及ばないくらいの数だと言われてはいるが、消耗品であることは間違いない。

短期記憶から長期記憶への仕分け役「海馬」を鍛えることは可能とされており、早い段階から、記憶力を少しでも維持させることを目指したい。

一般に、キレものと呼ばれるのは、頭の回転が早い人だが、膨大な数の中のある記憶と、ある記憶を、爆速で結び付けて、加工して整理整頓して処理する能力が優れている。

記憶が剥げ落ちてしまえば、結び付けるものもなくなり、説明している論拠が、一つ二つない状態でアウトプットすることになる。右脳が発達した人であれば、その部分を補う発想力が発揮されるが、そうでなければ、言葉に詰まってしまう。

セカンドキャリアだけでなく、サードキャリア、フォースキャリアまで働ける、働く世の中、記憶力の低下は、どんな局面においても致命的になる。

若い人を素直に受け入れる

「最近の若いもん」は、きちんと考えている。

それはそのはずで、思慮深くなければ、この日本の社会保障システムの中にあっては、生きていけない。

人間の本来の「生き抜くための機能」が機動している。

今や、分野によっては、新興国の方が進んでいるケースもあるが、それは、「生まれた頃からスマホ世代」と同じことが言える。

それまでの苦労や設備投資は一切すっ飛ばして、一気に「時代の最先端」を身に纏えば、これまでのガラケーの設備投資に係る借入負担もなければ、陳腐化した設備の処理もない。

それでいて、イキナリ、最先端モデルを持ってして、「5Gの世界」で踊り活躍できる。

若者は、働き出す頃には、最先端のネットワークのもと、最先端のIT知識、語学能力を持った社会人として登場する。

「ソニーがIT人材の新入社員に1000万円級の年棒を払う」時代が到来しているのも無理はない。

30代後半からシニア世代にかけては信じたくない思いだろうが、乗っている路線が異なる。電車で例えるなら、その世代が、せいぜい急行なのに対して、若い世代は通勤快速、特別快速、回転寿司のレーンの上の路線を走る新幹線だったりする。

終身雇用制度で、経験と、勤続年数が生きた時代、言い換えれば、皆んなが普通列車、鈍行で、先に出た電車は、後から来た電車に決して抜かされることはない時代は終わった。

その事実を受け入れる姿勢を、定年までと言わず、いま直ぐにでも理解しておきたい。

相手に対しても自分のことについても「学歴」「職歴」を考えることを一掃できる心を作る

これまで述べてきたことを踏まえれば、この考えに至る。

必要なのは、これまでの過去ではなく、「今そのとき」の所持能力で、「今」にどう立ち向かえるかだ。

定年時に、例えば、ITが扱えず、記憶力が落ちていたとすれば、「その時代の世界」で、「世界を相手にして」活躍できる人かどうかに、学歴や職歴は必要ないことは容易に判断がつく。

捨てる勇気

なにか大きなものを得ようとするならば、なにか相当するものを捨てなくてはならない。

ことことは、実際に、新しいことにチャレンジしてみないと、実感するのは難しい。

「そんなことはない」と主張することができるなら、本当の価値のあるものにチャレンジしていない可能性がある。

チャレンジしてみると、「質量保存の法則」が、実は、ここにも働いていることが分かる。

ITリテラシー

石炭廃止の動きや、3G終了、もっと身近な体験済の件でいえば、地上デジタルテレビ放送登場に伴うアナログ放送の終了や、シートベルトの着用義務化。

ITリテラシーはその類の登場となっている。

すなわち、後に退けない状況だ。服を身に着ける感覚でIT知識を身に着けることが必要な時期に差し掛かっている。

そして世界が、ITリテラシー向上に向かって突き進んでいる。

たまに「LINE*は使わない主義で」「電子マネー使わない主義で」という人がいるが、ITの脆弱さを知って使わない人は良い。
             *LINEに特定せずその他のコミュニケーションツールも含む

使えないから使わないという人は、定年時、自分が利用者なら良いが、自身がサービス提供者になっているなら、周りが取引を避け、商売ができなかったりして、自らの財布や収入に響いてくる。

まずは読書ツールのキンドルからでも良い。LINE*はしない・できないは通用しない世界が来る。それを突き進めても周りの人々や社会インフラが変わっていく。「ああ、あの人は特別なの」と隅に置かれることになる前に気付くことが肝要だ。

貯める力

最後は、資金を貯めておける力だ。

よく聞くフレーズに「貯める人」「貯まらない人」というものがあって、

貯まる人は    収入 ー 貯金 = 経費

貯まらない人   収入 ー 経費 = 貯金

と言われる。

貯まる人は、収入から先に貯金を強制的に差し引いて、残った金額から経費をやりくりする

貯まらない人は、収入から経費を引いて、余ったら、その中から幾らか貯金をする

という差異を示す言葉(公式)だ。

「貯まる人」の公式に当てはまる人なら良いが、貯まらない人は、定年時に、貯まる人よりもストックベース(貯蓄残高)で少ない上に、その後の生活においても、フローベース(収支尻)でも少なくなり、結果、大きな差となる。

そして、一度身に付いた、その感覚(公式)は、抜けないため、収入が下がったときには太刀打ちできず、余った部分で貯めた貯蓄にも手を付けることになりかねない。

定年以降、確実に収入が下がる人は、定年までに、早ければ早い段階で、切替をやっておかなければならない。

脅すわけではないが、今の時代と比べて、10年後、20年後は、資金拠出入額の水準や貨幣価値も変わってくるので、「お年玉」が「今のお年玉」の感覚と異なってくる。

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