「働き方改革」から「働きがい改革」の時代

働き方・キャリアアップ

終身雇用制度の終焉は、「オブジェ社員」の大量発生!?

仕事柄、同年代の人々に会うことが多い。

勇退した後の役職は、「部長」職だ。ただ、横を見ると、みんな「部長」職だ。

自らが希望して選んだというよりは、与えられたセカンドキャリアのポスト。

営業をやってみようと思ったけれど、1年目から、その商品・製品のことを売り捌いているプロパーの若い社員にさえ、敵うわけがない。

ファーストキャリアの終盤に培ったであろう、管理職を望んで、希望通り、その管理職を与えられたものの、管理する対象は、さっきのプロパー営業社員か、事務畑一筋のベテラン社員だ。

ヤル気を出させる、モチベーションを上げるといった精神面での支えには優れた能力を、「一時的には」、発揮できるかもしれないが、そもそもの商品・製品に関する知識や、製法、その商品・製品に関する法令などに熟知していかなければ、説得力に欠けることが増え、長続きはしないだろう。

今度は日本がマッシュアップさせてもらう番。うまくホッピング制度を非常に丁寧に作りあげれば、日本はまだまだ進化する。働きがいも維持できる。

日本でも、徐々に浸透しつつある転職は、海外では、ごくごく、自然な制度だ。

特に新興国では、3年に一度、転職をすれば、多ければ、直近の報酬の10%もアップする。

現業3年目の今年までは、◯◯証券、来年からの3年間は、ライバル会社の□□証券。なんていうのも、普通に、「あり寄りのあり」だ。

日本も、こうした制度プラットフォームを真似させてもらって、他国で既存する日本人の習性に適うような仕組みを組み合わせることによって、丁寧に「日本版ホッピング」を構築していけば、50代そこそこで、勇退していく「近い未来のオブジェ社員」も、もう一山、ピークを作ることができる。

新興国などのホッピングは、どちらかと言うと、「経理畑なら次のホッピング先も経理畑」だ。

専門的スキルを一筋に向上させて、CFO等を目指すスタイルだ。

分かり易く説明すると、ドラクエで例えるなら、僧侶と決めたら、次のホッピング先も僧侶。勇者なら、ずっと勇者でスキルを上げていく。同じパーティ(会社)にいることはしない。ドラクエなら、同じ4〜6人のメンバーで最後まで戦い、ラスボスを倒すが、絶えず、パーティを渡り歩き、最後にラスボスを倒すパーティのメンバーも、お互いが、最近、付き合いだしたメンバーばかりだ。

同じパーティのメンバーでラスボスを倒すことが、今までの日本の終身雇用制度に擬えられる。

一方、次々とパーティを渡り歩くスキームが、いわゆる、欧米、新興国といったホッピング制度だ。

日本のパーティは、企業から、一方的に配布される、武器や防具を身に纏うが、どんどん高価な物が配布され、最後は、真の中身と、武器・防具のレベルがアンバランスになってしまっている。
当然、武器・防具レベル >>>>> 真の中身レベルだ。

一方、欧米・新興国のパーティは、武器・防具を買うための資金が、その活躍度によって配賦され、好きな物を自分で選べる。絶えず、自身のレベルに合った値段の武器・防具を身に着けることができるため、会社も、「あいつは、能力と、武器・防具にかかる費用負担と、釣り合っていないんだよな、ったく」ってことがない。非常に効率的にラスボスを倒すパーティの力を蓄えていくことができる。

ただ、これまで、日本のパーティは、シナプス効果が抜群だった。つまり、ファイナルファンタジーでも、誰と誰を同じパーティに入れておくと、通常の能力の10%〜30%増の能力を発揮するなんていうのがあるが、まさにそれで、チームワークを得意とする日本のパーティは、欧米・新興国のパーティにはない意外性や、真面目さで、確実に成果を上げる特色がある。

日本にも、「3年くらいで転職していいんだ」「自らが60歳、70歳になっても、次々と身に付けた色々な多数のジャンルの多様なスキルを以てして、年金を当てにせずとも、まあまあな生活をできる」というふうに持っていければ、次世代に、社会保障負担や、今までの甚大な赤字国債のツケを回さないで上げられる。

そうなると、若い世代も、希望が見えてきて、出生率を増やすことに繋がれば、第二の人口ボーナス期を作ることもあり得る話となる。

以上は、まんざら、空想チックな知恵ではない。

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