「あなたのお子さん、あなたよりよっぽど、深く考えてますよ!」〜 自分への反省 〜

若者からの学び

「考えが浅いのは自分の方だった」と気付いたことが救い 〜 「たった一世代、されど一世代も古い」親の役目 〜

今から6年ほど前、悩んでいた我が子に対して、「父さんが20歳前後の頃は、そんなこと自分で調べて、自分で判断していたぞ」と突き放すこともあった。

のちに、そんな古い親=自分よりも、よっぽど、深くまで考え抜いていたことを知り、極度の反省をする。

と同時に、時代の流れが、自分の頃よりも数倍?、いや、数十倍、数百倍速いことを知る。

以来、彼らの考えは尊重し、どうしてそういう考えに至ったのかを聞いて、同調してあげることが、「たった一世代、されど一世代も古い」親の役目だと思い直すようにした。

「ゆとり」もなにもない それでも「ゆとり世代」と括るのなら私達世代は「オブジェ世代」

「ゆっくりと、大きな心で見守ること」が、令和の時代に「親のできること」。

これだけ、自分らの周りが、時代の流れが、猛スピードで未来に向けて走っていれば、今までがたとえ未熟な状態であったとしても、既にカラダ全身で受け止めている。

逆に、周りにいないだろうか。その御仁が、一生懸命に費やすこと一年以上。体得するまでかかったのかもしれない。その知識を、得意満面な表情で教えてくれているが、その御仁より10歳以上も若い人々にとっては、もはや「いろはの”い”」くらい常識になっていることを気付かぬまま、力説している40代-70代の大先輩。

自分を含む、「The ロートル世代」。

若い世代と、40-70代の自分達では、生まれてこのかた、取り巻く情報量は100倍-1000倍近くの差はあって、頭をフル活動して、恐ろしいスピードで取捨選択をしている。

営業28年のベテランが50歳で、27歳〜32歳くらいの営業の猛者の若者達と同じスタートラインに立って、ドラッグレースに挑んで敗れた自身の経験もあるから、身を以て理解している、分かろうとしている。

「古本屋に行って、その道の周辺知識が載っている本でも、もはや3年前の本は買わない現象」のビジネス社会

そんな自分達が、「セカンドキャリア」を管理者で行こうとするなら、生え抜きに敵う訳がない。10数年前なら、それでも、やってきたノウハウや、経験則が、後輩たちの、何かの役に立ったのかも知れないが、今では、残念ながら、全く使えない。

となると、自分達が、しっかり地面に足をつけて、何かを成し遂げようとするならば、新しいものにチャレンジしていくことが「活路」となる。

ファミコン並の性能で、月に着陸したアポロ11号

よく知れている話ではあるが、アポロ宇宙船はファミコンレベルだったのか?にもある通り、恐ろしく性能が貧弱なロケットで月面着陸を果たしていた。

あの頃これが欲しかった!発売後10か月で100万台売れた世界初のパーソナル電卓「カシオミニ」にある通り、1972年8月3日革命的な電卓が発売された。「ケタケタケタケタケタ。何回笑った?」「8桁」というCMはいまだ覚えているほどに大々的に流れていた。

東京ドームが完成したとき、天井にボールは当たらないという喩えを、「かのオリエント・エクスプレスと呼ばれ最速158kmを投げる郭泰源投手と、生涯ホームラン数世界一の868本の王貞治選手が対決しても当たらない高さ」と当時のテレビのワイドショーが分析していた。

ファミコンを大きく超える処理能力の家庭ゲームの登場、「8桁の電卓が一世風靡した?超ウケるんですけど」と古きを嘲笑する現代、そして、今や、野球界では、170kmの速球も視野に入ってきた。周東選手が規格外の速さでダイヤモンドを走り、大谷選手が世界最高峰の舞台で二刀流を成し遂げている。

もはや、野球・ベースボールという当初作ったルールを人間の能力が超えてしまって、20年後は、新しいスポーツに生まれ変わっていることだってあり得る。

それだけ、日進月歩のスピードで、手法や、能力が進化していっている中、自分達、「The ロートル世代」も「ゆとり世代」先生に素直に習って、同じスピードで並走していくことが大事だ。

私達は、絶えず、逆向き歩行エスカレーターに乗っている。”現状維持”という「The ロートル世代」には心地良い状況は、”止まっていること”になるが、それは、実は、後退していることになる。

「前」に「進む」には、逆向き歩行エスカレーターの速度よりも速いスピードで進むことが必要だ。

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