こんにちわ。KaibaSAKAMOTOです。
普通教育なら中学校1年生から高校3年生の6年間、大学まで行けば長くて10年間も勉強しているのに英語サッパリって人は大勢います。
それでも、せっかく生まれてきた人生、海外の人のために、日本のために、そして自分のためにも、実は海外で暮らしたい、働いてみたいって人も多いです。
声を大にして言いたいことは、「ずっと言い続けていれば願いは叶う」です。
「英語をうまく話せるようになってから」と思い続けているうちに、年齢を重ねてしまってしまうより、先に行ったもの勝ちです。
10代、20代の自分に言いたいことも、「とりあえずまず海外へ出てみなさい」です。
考え方を深くしたり、視野を広めるだけでなく、世界には、色んな人生や、色んな思想があることを知り、日本の良さや、おかしいところも見ることができます。
ワタシが海外に行っているときに思ったことは、今では30年前、20年前と比べて、「挑戦」が重要視されており、海外に行けるハードルも格段に低くなっているということです。
中には、「うちの会社は全員が海外を経験します」という会社もありました。
もし、40代、50代でも、或いは、それ以降でも機会があるのであれば、その機会に是非飛び乗ってください。まだまだやれることは沢山あります。
「志は決してお金ではない」ですが、本記事では、ハードシップに焦点を当てて書いてみます。
ハードシップ手当とは
「ハードシップ手当」とは、別称「危険地手当」と呼ばれ、海外では、日本国内の転勤と異なり、地域地域毎に、リスクや、思いもよらぬ不安が伴います。
更に、日本の普通の水準とは異なる金銭的負担も生じることもあります。
こうした精神的、経済的不利益を軽減するために支給される手当を言います。
色んな側面の不都合や苦痛、負担を指数化して、そのレベルに釣り合う金銭的な補完を施すことで、派遣駐在員の負担を和らげるものです。
一般的に、後進国や発展途上国、或いは、戦争の絶えない国では、このハードシップ手当が高くなります。
ハードシップ手当のファクター
マーサー ジャパン株式会社のHardship Evaluation Score 都市別ハードシップ評価スコア
によれば
日本人駐在員用に駐在地の生活環境について、恣意性を排し客観的かつ継続的に第三者の立場で評価しスコア化するための43の評価項目を設定しており、その内容別に、以下の10カテゴリーに分類しています。
- 自然環境
- 戦争および政情不安
- 犯罪およびいやがらせ
- 隔離度
- 病気および衛生
- 病院および医師
- 住宅および住環境
- 教育施設
- レクリエーション
- 生活物資およびサービス
上記の内容を鑑みれば、状況は刻々と変わるものであり、一定数値で固定されるのでなく情勢が変われば、ハードシップ手当も変動すると言えます。
例えば、赴任国が発展して住環境が向上すればハードシップ手当は一般的には下がることとなります。
赴任先各国の支給事例
ハードシップ手当は、あくまでも、派遣元の企業ごとに異なりますし、また、当該企業の赴任地所在地によっても危険度合が異なりますので、その金額は様々になります。
2015年に行った調査データがあります。
『労政時報』が、現地法人もしくは海外支店・駐在員事務所を有する企業を対象に調べたところによると、
ハードシップ手当を支給している企業は全体の72%で、
支給金額は
- インドへの赴任者で平均122,596円
- 中国で平均48,128円
- ブラジルで平均67,900円
となっています。
さらに、世界45ヶ国(地域含む)を対象にHSBC銀行が「海外赴任者の実態調査2016」を発表したデータがあります。
このデータを基に香港企業である東方日報が「海外赴任者の平均年収」を分析したところ
- スイス(約2,200万円)
- 香港(約2,000万円)
- インド(約1,700万円)
- シンガポール(約1,620万円)
- 中国(約1,570万円)
- 日本1,220万円 とあります。
このデータの平均年収には、ハードシップ手当のほかにも、海外勤務手当、単身赴任手当、家族手当、海外赴任手当といったものも含まれています。
海外赴任手当に含まれるものとして、これも会社によって違いますが、一般的には次のものが該当します。
・現地での住居手当
・医療手当
・子供の教育費手当
・赴任時手当/一時帰国費手当/帰任手当
少し古いですが、週刊ダイヤモンドの記事も参考になります。
海外赴任すれば家は1軒建つのか
最後に、ワタシの肌感覚ですが、ハードシップ手当を含めた海外勤務報酬の高低について記します。
赴任国 赴任エリア | HS 手当 | 報酬 | 現地 物価 | 貯まる 貯まらない | 家族同居時などコメント |
北米 | 低 | 高 | 高 | △ | 家族同居でも物価高く貯まりにくい |
南米 | 高 | 高 | 低 | ○ | 危険リスクあり |
中国 | 高 | 高 | 低 | ◎ | 家族同伴なら年1000万円貯まる企業も |
東南アジア1 | 低 | 高 | 低 | △ | タイ・マレーシア辺りはHS手当低い |
東南アジア2 | 高 | 高 | 低 | ○ | 上2国を除く国では貯まりやすい |
中央アジア | 高 | 高 | 低 | ○ | 危険リスクあり |
ロシア | 高 | 高 | 高 | ○ | |
中近東 | 高 | 高 | 低 | ◎ | 危険リスクあり |
欧州 | 高 | 高 | 高 | ○ | |
アフリカ | 高 | 高 | 低 | ○ | 危険リスクあり |
家族同伴は貯まりやすい
物価が低い国場合は、その恩恵を家族全員で享受できるため、貯めやすくなります。
但し、小学生、中学生をインターナショナルスクールに通わせる場合は、年間300万円以上はかかるため相応に出費が嵩みます。
運転できる国
派遣駐在員が、自身や配偶者自身が運転できる国は極めて限定されます。
大半が、派遣駐在員の身の安全を確保するため、現地運転手が付きます。
100メートル先の買い物ですら、運転手付きの車で移動します。
帰任時には「日本に家が建つ」赴任国
主観的な意見と前置きしたうえで、最もその確率が高い国は...
中国です。
今や、都市部であれば安全で、買い物もなにも不自由ありません。
医療も、金融も、もはや日本を超越しています。
タクシーは安価で、「安定の中華(料理)」があります。
絞り込むとすれば、「上海」への赴任は最も魅力的です。
なぜなら、ハードシップ手当も依然高いことがあり、物価もまだ安く、発達した都市機能があるからです。
大手企業の場合、年収は2000万円ほどに達する企業もあります。
うち、日本の口座にはおよそ4割800万円が振り込まれます。
家族同居であれば、日本での生計費はかからないため、日本での住宅ローンがなければ、年間800万円丸々は貯まっていく計算です。
現地で年1200万円分の中国元が振り込まれますが、使い切れないため、運用するか、日本に送金してプールしておくかすれば、前述の800万円と合わせれば年に1000万円は貯まります。
赴任期間にもよりますが、3年在任すれば3000万円、4年在任すれば4000万円は貯めることができます。
中国は日本にも比較的近く、行き来する旅費も、他地域よりも安く抑えられます。
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