「国力は、則ち、それは、生産労働人口」というフレーズを10年前くらいに聞き、ずっと心に染み渡っています。
2018年度の統計を見ますと、
1位 中国 9億9千1百万人
2位 インド 9億3百万人
3位 米国 2億1千4百万人 だそうです。
出処 : GLOBAL NOTE グローバルノート – 国際統計・国別統計専門サイト 統計データ配信
インドは、特許出願ランキングに、これから入ってくるとして、中国は、経済的にも、資質的にも、世界における存在的にも、十分な力を付けて、堂々とこのランキングを独占してしまいました。
2005年には、アメリカと日本が1位、2位をほぼ独占していました。
また、10数年前、中国の商標登録についてのニュースを見たことがあります。
中国国内では、既に日本の著名な名称については、商標登録がなされているというものでした。
「安室奈美恵」や「富士山」といったものまで、商標登録されており、それを中国で使用するには、制限を受けるというものだったと記憶しています。
日本の多くの方は、「安かろう悪かろう」というイメージを払拭できないでいるかも知れませんが、残念ながら、中国は、我々日本のポジションより、既に上位にいます。
その良い証拠が、いまや、世界のトップ企業グループは、GAFA+BATHと言われている点です。
中国は、近江商人に勝るとも劣らない商魂を携え、パクってからの独自性の持たせ方が極めて秀逸です。それに加えて、一人一人の能力も高く、新しいことへの対応能力も、変化にも非常に強いです。
マレーシアで暮らして働いていた頃には、日本経済新聞を読むことが一時期、甲斐性ないように思えたほどです。「こんな、ちっぽけな日本経済を追っかけたって」って思えたのです。その気持ちは、帰任して数ヶ月後まで続きました。
世界の名目GDP 国別ランキング・推移(IMF) 出処 : グローバルノート – 国際統計・国別統計専門サイト
今後の生産労働人口は、日本は減少の一途です。中国でさえ、今後は、減少の途に就きます。
インドや、インドネシアが成長を続け、そして、現時点での先進国各国が日本と同様に、減少傾向となっていく中、米国だけは緩やかに増加していきます。
このままの日本の気持ちの持ちようであったり、制度であったりしてしまうと、周回遅れどころか、場外ほどの遅れをとってしまうことが危惧されます。
政治家でも、気付いている人はいるのでしょうけれど、少子高齢化の影響もあって、票田を獲得するためには、新しい分野や、新しい人材(つまり若い世代)に力を入れると落選してしまいます。
残念ながら、選挙には、若者は行かないので、どうしても、圧倒的に若者層よりも高い投票率となる高齢者へ配慮する施策・公約を前面に出さざるを得ないのです。
日本が勝ち残っていくには、人口の好転という超難題は、直ぐには難しいとしても、若者・新しい人材への配慮や、世界から見てもどうしても無駄なこと、それから、最近広がる「他人に厳しいことが良策」という風潮や、「超少数意見、且つ、理不尽な理論や苦言を日本全体で受け入れざるを得なくなっている」時流を早く堰き止めることが必要だと思います。
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