2007年に日本で生まれた子どもは、107歳まで生きる確率が50%
英国のリンダ・グラットン教授によれば、2007年に日本で生まれた子どもについては、107歳まで生きる確率が50%もあるという。
こうした展望に対応し、政府は今月11日、有識者を集めて、将来の超長寿社会の教育、雇用、社会保障のあり方などを議論する「人生100年時代構想会議」をスタートさせた。
今10歳の日本の子どもは「107歳まで生きる確率50%」の真相
この頃から、盛んに「人生100年時代」が唱われ出した。
ただ、我々は、更に、正しく、理解する必要がある。
健康寿命
上記のグラフを見れば、平均寿命が男性81歳、女性が87歳となっている2016年のデータでさえ、我々が、ほぼ健康でいられるのは、男性が72歳、女性が75歳だ。
少し老化が進み、自身でなんとか日常生活を送れるのは、男性が79歳、女性が83歳(右のグラフ)。
つまり、107歳まで生きる中でも、そこまでが、何とか、自分で動ける年齢であって、このデータを横置きするとすれば、支えが必要な状態で、残りの28年間(男性)ないしは24年間(女性)を過ごさなくてはならない。
28年、24年である。当の自分達も一杯一杯だろうが、介護する側にとっても気の遠くなる話だ。
体力的な介護負担だけではない。大概の医療保険は、早ければ60歳、長い人でも80歳で終わる。
終身医療なら、生きている限り医療保険を受けられるが、肌感覚的に、過半数は前者だ。
病院で病床に伏していたり、自宅で寝たきりになったりすれば、金銭的な負担も甚大となる。
2014年において65歳以上の方ひとりを20歳から64歳の方2.2人が支えていることになる。
さらに2025年には、1.8人で支えることになると推計されている。
さらに2065年の予想人口比率では1.3人にまで減少する。おおよそ4人で3人を支える計算。
その時の20歳から64歳は、年収のうち、35%は、65歳以上を支える社会保障費に回すことになる。
次世代に、それ以上の負担をかけないように、健康に留意して暮らすことと、自分達で、ある程度の資金を貯めておくか、保険を終身保険しておくなどの取り組みが必要になる。
よく、「大丈夫。わたしゃ、そんなに長生きしないよ」という人を見るが、侮ることなかれ、そんなに簡単には死なないよ、だ。そこは「知識の上書き」をしなくてはならない。昭和や平成の時代とは異なる。
少なくとも、上記の現実を理解しておくことが現代社会人の使命だろう。
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